収益性の高い企業 ~ラッパのマークの正露丸 大幸薬品~

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企業分析
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※2019年3月17日更新

  

企業規模が小さくても、儲けをしっかり出しているキラッと光る企業「大幸薬品」。

高い収益性の要因を探っていきます。

 

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大幸薬品ってどんな会社?

会社名  :大幸薬品株式会社
売上高   :9,459 百万円
営業利益額 :1,857 百万円
経常利益額 :1,567 百万円
純利益額  :1,094 百万円
従業員数  :218 人
従業員平均年齢 :39 才
従業員平均給与額 :690 万円
払込資本金額 :1,572 百万円
発行株式数  :14,237,500株 (平成30年度3月期)

売上は約94億円、税引後当期純利益が約10億!

またまた収益性の高さには驚かされます。

 

名前から想像がつくように製薬会社です。

主に薬局で一般消費者が購入できる商品を製造しております。

事業は大きく2つの柱があります。

①医薬品事業
主力製品「正露丸」、「セイロガン糖衣A」を中心とした一般用医薬品の製造及び国内外での販売

②感染管理事業
主力製品「クレベリン」を中心とした感染を管理する一般用医薬品の製造及び国内外での販売

そんな事業を行う上での従業員の想いは一つ。

「世界のお客様に健康という大きな幸せを提供します。」

社内会議中も、営業での外回り中も、実験室での研究中も、グローバルに、地域密着に、健康という大きな幸せをどうやって提供できるか考えながら仕事に励んでおります。

健康という大きな幸せを提供しながら、従業員一丸となって目指しているものは3つ。

①「健康」社会を目指し、新しい付加価値を創造・提供する。
②製品やサービスを通して、お客様から「ないと困る」と思っていただける会社になる。
③研究からもの作りまで真摯に一貫してお客様の幸せを追い究める。

 

次に大幸薬品の強みを確認していきましょう。

・高い基礎研究や応用研究開発力(正露丸の主成分木クレオソート関連、消化器官、ウイルス・細菌などの感染症に対する低濃度二酸化塩素の研究)
・知名度の高さや主力商品「正露丸」のブランド力
・商品を上手に売り込むマーケティング力
・正露丸関連製品を中心とした医薬品市場での海外展開力
・高い収益性と負債の少ない安全な会社経営
・社員の士気を高める社内制度

以上、まとめまして、大幸薬品を人に例えるとこんなイメージになりました。

 

高い収益性を出せる仕組み

では、高い収益性はどのように実現しているのでしょうか。

事業別に売上&利益をみていきましょう。

医薬品事業(売上:5,044百万、利益1,944百万)
感染管理事業(売上3,236百万、利益803百万)

まずは何といっても正露丸の医薬品事業。

海外展開も成功し、中国をはじめアジアで売れております。

「健康大国の日本で100年以上愛用されているトップブランド」

このアピール文句で商品は十分強いものになりますね。

強みである開発力により、強い商品を作ることができ、マーケティング力により、ブランドを築き上げ海外へと市場を展開できている、これが収益性の高い要因と考えました。

アンゾフの成長戦略で説明することができます。

アンゾフの成長戦略についてはこちら

アンゾフの成長戦略では

①日本の市場浸透で成功した製品を→③アジアへと市場開拓をして事業を成長することに成功しております。

 

そして1つの商品では満足しません。2つ目のヒット商品クレベリンを作り出しました。

クレベリンは感染症を予防するために、空気中に存在するウイルスを除去・除菌できる製品です。感染管理事業を支える柱となりました。

 

アンゾフの成長戦略では

①日本の市場浸透で成功した製品から→④全く別の新規商品で、今までと異なる新規顧客に対して売り込む多角化をして事業を成長することに成功しております。

正露丸を柱とする強い医薬品事業にプラスして、感染管理事業の売上が市場全体7%増に対し、13%増。損益は296%増の803百円の増益。

ヒットする要因となったのが、インフルエンザの大流行と、その対策に対する消費者意識の高まりに注目し、流行前の早期に店頭で感染症対策のプロモーションを実施。

ここでも強い製品開発力と、商品を上手に売り込むマーケティング力により大きな収益をうみだしております。

 

顧客のニーズ

一般消費者の感染症に対する予防意識の高まりにうまくヒットしたのがクレベリンでした。

感染症に対する予防意識に見られるように、健康維持に関心を持つ人が増加しています。

食生活や個人の嗜好の面においても健康志向が垣間見れます。
・休日、昼休みに河川敷や公園をジョギングする人の増加
・フィットネスの利用者増加
・特保の市場規模は10年間で倍増
・喫煙率は年々減少

これは健康に不安がある人が6割もいるという背景があるためと考えます。

出所:厚生労働省

ではどんなことに不安を感じているのかをいうと、まずは全世代で体力です。

続いて若者はストレス、高齢者は持病という傾向があります。

続いて、肥満、歯に関する不安があることが分かります。

出所:厚生労働省

アンゾフの成長戦略でみると、これらのニーズに応えることで、まだまだ大幸薬品は消費者の期待に応えられそうです。

また、アジア諸国、特に中国中心とした海外市場における需要は拡大していくでしょう。

 

今後の注目ポイント

「世界のお客様に健康という大きな幸せを提供します。」をモットーにしている大幸薬品。

長寿大国日本で、健康に不安を抱えている人が6割おります。

この不安に、大幸薬品の研究開発力、マーケティング力でどう応えていけるか楽しみのポイントです。

そして、世界の市場もしかりです!

直近では、ツベルクリンを柱とした医薬品事業の海外展開が期待されます。

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