※2020年5月7日更新
ヒュッゲ(HYGGE)
デンマークで昔から大切にされている言葉です。
最近の日本の消費には、「ヒュッゲ」の傾向があります。
今後の日本での一般消費者向けのビジネス展開を考えている方。
「ヒュッゲ」を頭の片隅にちょこんと置いておくことをおススメします(^^)v
ヒュッゲとは?
デンマークの国民ワード「ヒュッゲ」
頭の中で想像してください(≧▽≦)
寒い冬に、家族4人で暖炉の部屋のソファーでリラックス。
触り心地の良いふっわふわの毛布にくるまって、お気に入りのマグカップでお茶を飲む。
間接照明と暖炉の明かり。
ほのかに部屋を明るく照らします。
大盛り上がりで話をするわけではありません。
暖炉の蒔きがパチパチと燃えている音や、シチューがぐつぐつ煮えている音を片耳で聞きながら、その日あったうれしいことを家族で共に喜ぶ。
そんな時間がヒュッゲなのです。
なんて素敵ー♪
ヒュッゲを一言で表すと…
「親しい人との一体感から生じる、温かく居心地の良い雰囲気」
です。
1人でも楽しめるますが、家族や親しい友人とがメインです。
キーワードで羅列すると
- 居心地の良さ
- 温かみ
- 一体感
- 満ち足りること
- 満足できる暮らし
- 無理はしない
- 自分が快適に感じる範囲をオープンにして、他の人のを懐に招く
- なんとなく懐かしい
もう少し分かりやすく、ルール10か条について取り上げます。
ヒュッゲのルール10か条
※デンマーク人の本を参考にしています。
①雰囲気
雰囲気づくりを大事にします。
照明、キャンドルなどなどで、リラックスできる落ち着いた雰囲気を演出します。
②今のこの場を大事にする
スマホオフ。
今この時間、この場所にいる仲間を最優先に考えます。
③食べ物のお気に入り
デンマーク人は、コーヒー、お気に入りの紅茶、大好きな甘いチョコ、クッキー、ケーキなど好きな食べ物片手にヒュッゲします。
甘いものが嫌いな人は、おつまみ。
健康を大事にする人はナッツなど。
自分がお気に入りだ!
というものだったらなんでもOKと解釈しています(^^)v
④公平&平等
私ではなく、私たちという仲間全体を考えます。
時間と家事をシェア。
ヒュッゲの準備&後片付けは参加するみんなで実施。
家に招待する場合も、ホスト以外もみんなで準備します。
⑤感謝
ありがとう(≧▽≦)と言って受け取ります。
感謝とは日々の暮らしを大切にして、自分が持っていないものではなく、持っているものに目を向けられること。
感謝の日記をつけた人は、前向きになり、快眠、体調◎、周囲への気遣いアップ、ストレスを感じにくいという研究結果があります。
感謝できるって無敵(´▽`)
⑥調和
ヒュッゲ空間では、勝負や成功をひけらかすのはかっこ悪いという考え方。
ビジネス、試合などはヒュッゲ空間には持ち込みません。
⑦気軽さ
一休み、リラックス
⑧平和
政治の話はまた今度。
国と国の争いもヒュッゲ空間では話しません。
⑨一体感
ヒュッゲしている相手との間にどんな物語があるか?
相手との一体感を楽しみます。
⑩安らぎ
安らげる場所でないとヒュッゲは成立しません。
穏やかで不安のない場所づくりを大切にします。
以上、ヒュッゲ10か条。
このヒュッゲルール10か条を頭に入れながら、デンマーク人はいかにヒュッゲかを考えます。
いかにヒュッゲかを語ります。
「ヒュッゲ」という名詞に留まりません。
「ヒュッゲらしい」「なんてヒュッゲな部屋なの!」…形容詞的な使い方
「ヒュッゲする」…動詞的な使い方
つまり、日常生活がヒュッゲで溢れているのです。
(ヒュッゲって言いすぎ…)
HYGGEは五感で楽しむものだよ
一番最初に想像して頂いたヒュッゲの例のように、ヒュッゲは五感で楽しむものです。
- 味:馴染みのある味、安心できる味
- 音:静寂の中の外の雨音、風の音、料理の音、秋の虫の音色
- 匂い:懐かしい安心できる場所の匂い、パンを焼いている匂い
- 触感:触り心地
- 光:柔らかい光、間接照明
このようなヒュッゲを大切にしているデンマーク人。
幸せでしょうか?
デンマーク人は幸せです
はい、幸せです。
国連が毎年発表している「世界幸福度ランキング」。
2019年の結果は以下です。
<幸福度トップ10>
1位:フィンランド
2位:デンマーク
3位:ノルウェー
4位:アイスランド
5位:オランダ
6位:スイス
7位:スウェーデン
8位:ニュージーランド
9位:カナダ
10位:オーストリア
……
58位:日本
……
(出所:国連 WORLD HAPPINESS REPORT 2019)
このランキングは「所得」「健康と寿命」「社会支援」「自由」「信頼」「寛容さ」などの要素を基準にランクづけしています。
デンマークは毎年上位をキープしています。
幸福度の高い人は、数、質においても充実した友人関係を持ち、家族との関係も良好→幸福→豊かな人間関係がさらに生まれる
という幸福についてのプラスのループがあります。
家族や友人と過ごす時間を何よりも優先するのがデンマーク流。
日本は58位と低い結果です。
国を今後をどうするべきか?
考えている各国のトップは、どうすれば自国の国民が幸せになるのか?を一生懸命考えます。
幸福な国と自国を比較→幸福な国に寄せていきます。
例えば…
デンマークでは朝が早く、7時から働き始め、夕方4時ごろには仕事を終え、足早に帰宅します。
家族みんなで夕食の準備。
そして、家族がいる場所=「ヒュッゲな空間」であり、仕事よりも家族を優先しリラックスタイムを必ず持ちます。
↓
日本の働き方改革。
単純に幸福度をあげよう!という理由だけではありませんが、
参考にはしていると思います
日本の今後の消費のヒント
日本人の消費する判断が最近変化してきたように感じます。
最近の人気のキーワード
「家中消費」「ホームパーティ」「家呑み」
家で親しい人と楽しむ消費傾向はヒュッゲの考え方と似ているところがあります。
野村総合研究所の調査で、消費者に理想の暮らしとは?を聞いています。
- 快適な住居空間
- 趣味と仕事の両立
- プライベートの充実
- 家族を大切にする
- 家事育児のシェア
などが注目を集めています。
(出所:NRI 生活者1万人アンケート調査)
ヒュッゲの考え方が、日本でも人気が出そうな時代になってきましたヽ(^o^)丿
これに伴い、ヒュッゲにビジネスの勝機がある!と、
動き始めている企業もあります。
ユニクロは、ヒュッゲをテーマにした婦人・紳士服を2017年9月から販売。
恋人や友人同士で一緒に着られ、幸せを感じられるデザインを意識して企画しています。
インテリア店のイルムス日本橋(東京・中央)ではデンマーク製品が人気です。
ヒュッゲの考え方がひろまって、日本人が幸せになる、
そして、それをサポートしてくれるビジネスがいっぱい生まれてくると、より魅力的な国に日本はなるのだろうなと考えた1日でした。
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それでは、まったね!
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