今回は夫が簿記2級を100点で独学合格した体験談記事です。
どなたかの役に立てばうれしいので…
ということで、100点満点で一発合格した勉強プロセスをまとめます。
試験結果
2021年第159回の簿記2級試験を100点で合格しました(夫が)。
本当に100点!
すごいですよね(*´▽`*)
私自身は、常に結構ぎりぎり人生。
以下は、ぎりぎりの診断士試験の私自身の体験談記事です↓
≫独学で中小企業診断士に合格した体験談【時間が無い方におススメな方法】
試験から帰ってきた時の一言。
「うん、受かったかも(´ー`)」
こんな感じで試験後を迎えられるなんて、本当にうらやましいヾ(≧▽≦)ノ
いったいどんな勉強をすれば良いのでしょうか?
具体的な勉強プロセスを以下から、紹介していきます。
勉強期間の目安
ポイント!
試験の1か月前から過去問を徹底的にこなせるように、逆算して勉強時間を設定すること
簿記試験の勉強を始める上で、人それぞれ、前提知識は異なりますよね。
なので、「○○時間で合格しました!」という体験談を参考に、勉強時間を確保していくのはお勧めしません。
大切なのは、試験の1か月前から過去問練習を開始出来るくらいまでの理解度にもっていくこと。
ここで言う理解度とは合格点レベルという意味ではありません。
試験範囲を一通り網羅的に学習してあるという程度でOK!
一度、商業簿記を一通り勉強し、どのくらいの学習期間が必要そうかを逆算して試験日を選択するという方法もありますね(^^)v
はい。大事なことなので、なんどでも…(笑)
試験1か月前に、過去問演習を開始出来る状態にもっていくこと
参考までに、夫の勉強時間は以下になります。
前提知識:簿記3級は保有しているが、財務や経理の所属ではない
- 勉強期間:4カ月
- 勉強時間:1-2時間/日
- 試験前2週間のみ:3-4時間/日
計画的に進めれば猛烈に勉強しなくてもOK。
趣味や家族との時間を大切にしつつ、無理なく勉強していけます。
以下のようなプロセスで、必要な勉強時間を算出しております。
- 取り敢えず1か月程勉強し、進捗状況をチェック
- 試験1か月前に過去問練習をスタートさせるには、どのくらいの勉強時間が必要なのか逆算
- 算出した一日あたりの勉強時間で、学習を進める
おすすめテキスト
5種類のテキスト+YouTubeを活用しました。
これから紹介するもので、充分合格できます。
その中でも、「合格するための本試験問題集」は控え目に言っても最高(^^)v
※注意点:最新版を買うこと。
試験の出題範囲や出題傾向が変わっている可能性があるため。
商業簿記テキスト
①みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商2級 商業簿記
②みんなが欲しかった! 簿記の問題集 日商2級 商業簿記
工業簿記テキスト
③みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商2級 工業簿記
④みんなが欲しかった! 簿記の問題集 日商2級 工業簿記
簿記2級過去問集のようなもの
⑤合格するための本試験問題集 日商簿記2級
参考にしたYouTube
⑥【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆき
各テキストの位置づけ
・基礎知識の習得と網羅的把握
⇒①商業簿記教科書と③工業簿記教科書
・不明点が出てきた場合
⇒⑥YouTube
①、③で基礎知識を吸収しつつ、理解に苦しむポイントのみ⑥で補填。
⑥は動画内容が素晴らしく、ついつい見過ぎちゃうので注意!
効率的に学習していくには、あくまでも分からなかった部分のみ視聴するのがお勧め。
もちろん、余裕があれば理解を深めるために全て視聴するのもありだと思います。
・基礎知識+αのアウトプット
⇒②商業簿記問題集と④工業簿記問題集。これはやるだけ。
・総まとめ
⇒⑤過去問集のようなもの
⑤は過去問をベースにした12回分の本試験問題集。
回を追うごとに理解が深まる構成になっています。
更に、試験の形式、特有の日本語、時間配分など、知識以外に必要な試験攻略のポイントを掴めます。
合格を後押ししてくれる最高の教材と言っても過言ではな~いヾ(≧▽≦)ノ
実際の勉強スケジュールと弱点克服方法
重要ポイント:試験の1か月前から過去問を徹底的にこなすこと(何回目やねん)
以下、11月21日の試験を受けた際の実際の勉強スケジュール。
時系列で紹介していきます。
<8月>
・商業簿記の出題範囲を一通り読み込む
・連結会計でつまづく
・ふくしまさんのYoutubeで連結会計のみ視聴し、理解を深める
まずはスピード重視で商業簿記テキストを一通り読み込みました。
予想通り、連結会計が全く理解できん…
しかし、連結会計でつまづいても大丈夫。
きっと多くの人がここでつまづくはず。
連結会計は、商業簿記におけるラスボス的な存在。
ここで私を救ってくれたのがふくしまさんのYouTubeでした。
ふくしまさんの連結会計シリーズの動画は秀逸です。
こんな素晴らしい動画を無料で視聴できる時代に感謝せずにはいられません。
なぜそうなるのか、実務上どうなのかなど本質的、実践的な理解に役立ちます。
ふくしまさんの動画→再度テキストの流れで、理解を深めることが出来ました。
但し、効率的に学習するために、テキストで分からない箇所に絞って動画を見ていました。
全て視聴していたら学習時間を大幅に持っていかれると思ったからです。
<9月>
・工業簿記の出題範囲を一通り読み込む
・商業簿記テキストの基本問題を解き、忘れていた箇所、間違えた箇所を読み込む
・標準原価計算周辺、シュラッター図あたりでづまづく
・ふくしまさんのYouTubeで標準原価原価計算分野を視聴し、理解を深める
こちらもまずはスピード重視でテキストを一通り読み込みました。
工業簿記は商業簿記よりもボリュームが少ない分、商業簿記よりも早く学習を終えることが出来ると思います。
その分、商業簿記を忘れないよう、商業簿記テキストの章末にある基本問題も同時に解いていました。
工業簿記に関しては、標準原価計算辺りから複雑になってきたなと感じたので、再度ふくしま先生に登場してもらいました。
結果、ここでも秀逸でした。
工業簿記は費用項目の分類、勘定科目の連絡図、差異分析のための図の書き方さえ覚えれば大抵の問題が解けてしまうことが理解できました。
取り敢えず、ふくしまさんのYouTubeで図のお絵描きを学べば、商業簿記ほど記憶事項が多くないことに驚きました。
◆9月までの学習進捗(最初の2カ月)
- 商業簿記テキスト2回転(うち1回は章末基本問題を解くことメイン)
- 工業簿記テキスト1回転(1回目から章末基本問題を解いています)
<10月>
・商業簿記、工業簿記の問題集を2回転
・1回目は不正解連発。だけどそれが狙い
・2回目でも不正解だった所だけ3回目
テキストを3~5回以上読み込んでから問題集に取り掛かるという方法もあるみたいですが、まずは問題集に取り掛かることをお勧めします。
例えばですが、一度業務を実際にやってみてから、引継書を読んだ方が理解度がはるかに違った経験はないですか?
そんな感覚です。
ただ、この時点で問題を解いても不正解連発になります。
実際、焦ってかなりストレスが掛かりました。
しかしそれが狙いです。
その状態の方が脳に刺激が入り、記憶も定着しやすいし、集中力もUP!
話がそれてしまいますが、これは青砥先生から学んだことです。
脳の専門家が言うので間違いないでしょう。
実際にこの頃から、学習時の集中力はかなり高くなっていたと思います。
アウトプットで脳を刺激
⇒不正解連発
⇒理想と現実の乖離にストレスMax
⇒集中力、記憶力が高まる
⇒インプット効率が上がるというサイクルです。
以下、参考にした文献です。
【4 Focus 脳が冴えわたる4つの集中】
【BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは】
実際の流れはこんな感じ。
1回目:問題集を解いてみる。不正解だった、記憶が曖昧だった箇所をテキストで復習
2回目:同様。但し、1回目よりも効率は上がっている。2回目も間違えた問題に印をつけておく
3回目:印を付けた問題のみ解く(のが理想だけど、私は全てやり終える前に試験1か月前に。。。)
正直、3回目で印が付いた部分をやり終えることが出来ませんでした。でも大丈夫です。
結局、理解が追い付いていない問題は本試験問題集でも不正解となるため、そちらで学べるからです。
<11月>
・本試験問題集を本番だと思って、時間を測って解いてみる
・全12回を2回解く
・3回目は、2回目までで解けなかった問題、弱点だと思われる問題のみ解く
・体感的にこのフェーズで一気に合格力が身に付く
このフェーズが最も重要です。
この本試験問題集を通じて、今までの知識が線でつながっていくことを感じました。
おそらく、私が使用していた本試験問題集はそれを意識して作成されていると思います。
また、簿記試験には簿記試験特有の日本語や引っ掛けがあります。
最初の頃は、「これって本質的な問題というよりも日本語の解釈の問題じゃない?これって、こっちの読み方もできるよね?ただの意地悪問題じゃない?((+_+))」と思っていました。
しかし、これは簿記試験を受ける以上、仕方のないことだと諦めて慣れることにしました。
その辺りの慣れもこの問題集で身に付きます。
更に、何度も解いていると出題者の意図まで分かるようになります。
因みに、本試験ではこの本試験問題集に似た問題がめっちゃ出ましたヾ(≧▽≦)ノ
引っ掛けたいんだろうなと
思われる場所も何か所かありましたが、本試験問題集で練習していたおかげで難なく正答に辿り着くことが出来ました。
結論、個人的にはこの本試験問題集をひたすら解いたことが合格への道でした。
この問題集は合格のための全てが詰まっていますね。
⑤合格するための本試験問題集 日商簿記2級
何となく実力が上がっていってるのが分かるかと思います。
第12回は難問揃い(・_・;)
多分、これも意図的な編集だと思います。
この回を合格出来たら、問題なく合格できるんだなくらいに考えておいていいのかな。
簿記2級試験の攻略テクニック
テクニックというまででもないですが、実践していたことをまとめました。
こちらは試験1か月前から使える内容です。
本試験問題集の演習の際の参考になれば幸いです。
<自分なりの略語を完成させる>
試験はメモの仕分けまで見られません。
いちいちメモ用紙に売掛金とか書いていたら時間オーバー。
「ウリ」とか、各勘定科目で自分なりの略語を、試験勉強の段階から作成しておくとよいと思います。
<時間配分>
第1問、第4問、第5問:35-40分
第2問、第3問:50分
<問題を解く順番>
第1問⇒第4問⇒第5問⇒第2問or第3問
この順番で解いていました。
第5問までを40分以内に解くことを目指します。
理想は35分です。
第2問と第3問については、第2問を確認し、早く解き終わりそうな問題なら第2問から着手し、そうでなければ第3問から解くようにしていました。
完全に個人的見解ですが、第2問が早く解けるタイプの問題なのか、それとも時間が掛かるタイプの問題なのかは以下のように分けてました。
時間かからない:株主資本等変動計算書系、穴埋め問題系、簡易的な連結会計
時間かかる:時系列で仕訳を求める問題(商品売買、有価証券、固定資産、外貨取引など)、がっつり連結会計、本支店会計
これは人によって異なると思いますので、本試験問題集演習を通じて、問題のタイプ別に先に解くか後回しにするかを決めておくとよいと思います。
<第1問と第4問ー1について>
ここは難易度の割りに1問辺りの配点が高いので、落ち着いて正確に解くことが重要だと思います。
仕訳における引っ掛けや難度を上げるポイントは本試験問題集でなんとなくつかめてきます。
引っ掛けのタイプや難問の数もそう多くはないです。
練習を積めば、十分に満点を狙えると思います。
また、第2問と第3問が難問だった場合に備えて、満点を狙いたい所です。
<第4問-2と第5問について>
とにかく図のお絵描きをして下さい。
問題文が難しくても、まずは図を描いてみることが重要です。
図を完成させれば自然に回答は出来上がります。
第4問-2が複雑で時間がかかる問題の時があります。
個人的見解ですが、そういう場合は第5問がシンプルで早く解けてしまうことが多い気がします。
第4問-2が複雑で焦ってしまったら、まずは第5問を解き終えて、心を落ち着かせることを心掛けていました。
<第3問の解く順番について>
後ろの番号から仕訳して解答していきました。
前半の番号は貸倒引当金設定、火災保険、有価証券、繰越商品、減価償却などしっかりと仕訳をしないと解答できない問題が多いです。
一方、後半の番号は仕訳すらしなくても解答できるものが多いです。
それなのに得点は同じです。
なので後ろから解いていました。
時間がない時の得点稼ぎにもってこいです。
また、簡単なものを先に終わらせておくことで心理的余裕も生まれます。
結論、第3問は後ろの番号から解答していくのがお勧めです。
<第3問の曲者>
これも個人的見解ですが、第3問が製造業会計になっていたら一番最後に解くと決めていました。
理由は仕訳項目が多く複雑になること、問題文の日本語そのものが独特で理解しづらいからです。
時間があれば十分に解くことは出来ると思いますが、時間がない場合には最後に持ってきて如何に部分点を狙うかを考えていました。
まとめ
①簿記2級は、5種類のテキスト+YouTubeで、独学で合格可能
②勉強時間は人それぞれ。大事なのは、1カ月前に過去問演習を出来る状態にもっていくこと
③インプットはほどほどに。アウトプット重視で学習効率を加速させる
④本試験問題集は合格への架け橋
以上。
夫が簿記2級を独学で100点合格した体験談でした。
これから受験される方、勉強を開始される方の参考になればうれしいです。
それではこの辺で。
まったね~!
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