今回はIoTを活用した製造業の改革について考えたいと思います。
製造業の改革を考える上で欠かせないのが、インダストリー4.0。
そもそもインダストリー4.0とは?
→4回目の「産業革命」です。
どんな産業革命か?
→インターネットと人工知能(AI)が大活躍!
→あらゆるものがネットにつながるIoTを使い、製造業の革新を目指すドイツでの取り組みです。
4次の産業革命の話、インダストリー4.0に入る前に、1次~3次について。
1次~3次の産業革命は、大量生産によるコストダウンを達成してきました。
簡単に1~3次の産業革命を振り返ります。
1次~3次産業革命
第一次産業革命:18世紀
蒸気機関の活用による機械工業化です。
工場に関して言うと、第1次産業革命は紡績機の発明です。
1700年代にイギリスで発明され、1800年代初めにかけて工場へ紡績機が導入されました。
これにより、それまで手作業だった仕事は、工場の機械が担うようになり、賃金を払う代わりに大勢の労働力を雇うという資本主義の原型が生まれました。
さらに、石炭で動く蒸気機関の出現と合わせて第1次産業革命と呼ばれます。
第2次産業革命:20世紀初頭
石油と電気の活用による大量生産・大量輸送を可能にしました。
第2次産業革命とは、1800年代の終わりにアメリカやドイツを中心として起こった「電気」「石油」「化学」「鉄鋼」などの分野における技術革新のことです。
エンジンを動かすエネルギーが石油に変わり、電力が普及したことで大量生産が可能になりました。
その結果、工場は大規模になり、軽工業から重工業へと変わっていきました。
また、資金は銀行が「融資」という形で提供するようになりました。
これにより「大量消費時代」が幕を開けました。
第3次産業革命:20世紀後半
コンピュータ―による生産の自動化、機械の制御を可能にしました。
1970年代から工場などにコンピュータが導入され始めました。
その結果、生産の「自動化」が進みます。これを「第3次産業革命」と呼んでいます。
日本は、第3次産業革命をきっかけに「1億総中流化」へ進んだと考えられています。
ドイツのインダストリー4.0とは?:2011年~
インダストリー4.0とは、あらゆるものがネットにつながるIoTを使い、製造業の革新を目指すドイツでの取り組みです。
製造業の高度化を目指すドイツの国家プロジェクトになります。
具体的には、インターネットを通じてあらゆるモノやサービスを連携させることで、新しいビジネスモデルや価値をつくり出すことを目的としています。
消費者のニーズが細かくなり、多品種の製品を少量ずつでも効率的に作ることが求められるようになってきたことに対応することもできます。
物流やエネルギー、働き方も含め社会全体で生産の最適化を図ります。
インダストリー4.0には「スマートファクトリー」「IoT」「CPS」という3つのキーワードがあります。
ドイツの会社、シーメンスが完全自動化工場を稼働させています。
アメリカの「IIC」(インダストリアル・インターネット・コンソーシアム):2012年~
2012年、アメリカのある組織が、幅広い産業分野でインターネットを活用した消費者サービスを提供することを宣言しました。
その組織名はIIC(インダストリアル・インターネット・コンソーシアム)。
IICを設立したのは、GE、インテル、IBM、シスコ、AT&Tの5社です。
世界中に、一緒にやろう!と呼びかけました。
2015年12月で233社が集い、大きなムーブメントを巻き起こしています。
ドイツの会社も、このグループに参加し始めたので、世界中がつながつようになってきました。
日本でのインダストリー4.0は?:2015年~
そんな中、日本はやや出遅れる形となっていましたが、2015年に製造業同士の工場の連携を目指す「IVI」(インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ)が設立されました。
IVIは「モノづくりとITが融合した新しい社会をデザインすること」を目的に、日本版インダストリー4.0を狙った団体です。
経済産業省が主導して、国内の大手企業や中小企業など30社以上が参加しました。
各企業がオープンにできるデータ部分の共有などを進めて、国内の工場がまるで1つの工場のように連携する「つながる工場」の実現を目指し、メリットを追求していきます。
2017年には「コネクテッド・インダストリーズ」を発表しています。
中国製造2025
2015年には中国政府が、「中国製造2025」を打ち出しました。
国主導で、製造業の高度化を狙います。
製造業の改革
製造業のIoTは、特に工場内で、様々なデータを収集・解析する仕組みがメインになります。
温度計、湿度計、電流計などのセンサーを取り付け、変化を分析し、故障予測などを行います。
すべてのものがインターネットにつながってくる
=接続プロトコルはグローバルで標準になる
↓
プラットフォームを抑えたのもの一人勝ちの世界に!
Amazon、グーグルなどに続き、上手にプラットフォームを気づける企業の出現を楽しみにしたいと思います。
参考にした文献
まったねぇ~!
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