食品ロス。
フードロス。
最近よく耳にする言葉です。
SDGsでも、食品の廃棄量を減らすことを、ゴールの一つに取り上げています。
今回は、日本、世界と、食品ロスの対策をまとめてみました。
最新の技術を使ったもの、アプリを活用したもの、行政で推進しているものなどなど。
面白いアイデアが盛りだくさんです(´▽`)
日本の食品ロスへの取り組み
商品の賞味期限の延長:セブンイレブン・ジャパン
セブンイレブンジャパンは、サンドイッチの主力2品の製法を見直し、期限を6~8割ほど延長しました。
2品の売り上げはサンドイッチ全体の約3割にあたります。
これにより、廃棄が減少のみならず、欠品の減少により売上上昇にも貢献です。
また、カップラーメンなどの即席麺での仕入れルールを緩和しました。
賞味期限までの期間が少ない商品も受け入れ、店頭に並ばずして廃棄されてしまう食品ロスの削減を図っています。
賞味期限が迫った商品はポイント還元:ローソン
スーパーでは、賞味期限が迫った食品は値下げします。
コンビニは、それに比べて、最後まで定価で販売するのが基本でした。
ところが、食品ロス問題も考慮し、値下げして売り切ってしまおー!という取り組みが見られるようになってきました。
ローソンは、賞味期限に迫ったおにぎりや弁当を購入した場合、代金の一部をポイントで還元する取り組みを始めました。
※現在実験中
東京都の取り組み:チームもったいない
2018年8月の報道によりますと、東京都も食品ロスに対して動き始めました。
東京都、企業、NPO法人の連携組織「チームもったいない」
イオン、東京海上日動火災保険、サントリー食品インターナショナルなども参加しております。
東京都はこのプロジェクトを主導に、2030年までに食品ロスの半減を目指しております。
2030年を目標にしているのはSDGsを視野に入れていると考えられますね。
長野県松本市の取り組み:30・10運動
飲み会で、乾杯後の“30分間”とお開き前の“10分間”は、席を立たずに料理を楽しむことにより、食べ残しを減らす“残さず食べよう!という
30(さんまる)・10(いちまる)運動”を実施しています。
(出所:長野県松本市食品ロス削減HP)
また家庭でも、毎月30日を冷蔵庫クリーンアップデー、毎月10日をもったいないクッキングデーと設定し、「おうちで“残さず食べよう!30・10運動”」を推進しています。
滋賀県大津市:ドギーバッグの推進
大津市では、ごみ減量とSDGsに資する取組として、外食における
食べ切りを推進する「正しいドギーバッグ使用を推奨する運動」
(通称:ドギーバッグ運動)を展開しています。
(出所:大津市HP ドギーバッグ使用ガイド紹介サイト)
ドギーバッグとは、外食時、食べきれないときに、残った食べ物を入れる入れ物です。
残ったものをドギーバッグに入れて、持ち帰り、家で食べることができます。
(出所:消費者庁消費者政策課 食品ロス削減関係参考資料 平成30年6月21日)
海外ではよくある外食の残り物を持ち帰る制度。
日本では、飲食店側に良く断られてしまいます。
個人的にも、もっと広まれば良いなと考えてます。
NPO法人フードバンク山梨
フードバンク山梨は、十分に安全に食べられるのに、箱が壊れたり、印字が薄くなったりして、販売できない食品を企業から寄贈してもらい、必要としている施設や団体に、無償で提供しています。
(出所:消費者庁消費者政策課 食品ロス削減関係参考資料 平成30年6月21日)
給食のない夏休み・冬休みに、子どものいる世帯に集中的に食料支援・学習支援などを実施する全国初のプロジェクトです。
中央市・南アルプス市・笛吹市・山梨市・都留市・大月市の6市と「子どもの貧困対策連携協定」を締結して、小中学校を通して、就学援助を受けている世帯へ申請書を配布しています。
(出所:消費者庁消費者政策課 食品ロス削減関係参考資料 平成30年6月21日)
埼玉県さいたま市:食べつくスープ
「余った食材は、日曜日の夜に、スープにして食べつくそう」
(出所:さいたま市HP)
そのほかにも、フードドライブ、3010運動、TABETEアプリとの連携など積極的です。
さいたま市の取り組みをまとめた記事はこちら↓
・さいたま市の食品ロス削減の取り組みを紹介【フードバンク実践してみたよ】
ITを使った需要予測
官民連携で、ITを活用して、製品の需要予測をしようと試みております。
食品メーカー、小売りなど業界をまたいで、情報共有し、食品メーカーができるだけ適正な量を生産できるようにすることを目指します。
需要予測ってとても難しいですよね…
どのくらい在庫を持っていると、まぁほぼカバーできるかなというイメージでアプローチしていくのでしょうかね☆
いづれにせよ、食品メーカーにとってみると、擬似的な受注生産が可能になるようなイメージを目指します。
前述した日本特有の「3分の1ルール」の課題解決につながる予感がします。
アメリカの食品ロスへの取り組み
ミールコレクト
飢餓撲滅のためのアメリカのシェアアプリ「ミールコレクト」
MealConnect(ミールコネクト)は食品を扱う事業者なら誰でも登録できるアプリです。
レストランが廃棄しようとしている食料品と、それらを引き取りたい支援団体とを、アプリでマッチングする仕組み。
<詳細>
・運営:Feeding America
・対象エリア:アメリカ
・対象店舗:飲食店
・料金体系:飲食店は、支援団体に寄付をする
※2019年7月時点
アメリカの食品ロスへの取り組みです。
各飲食店が、どのくらいフードバンクに寄付したか?正確に残すことができます。
食料をアプリに登録すれば、アプリが独自アルゴリズムによって最適の渡し先とマッチングしてくれます。
自分で寄付先を探したりする必要が無いので、このような仕組みであれば誰でも気軽に廃棄予定食品の提供が可能です。
アプリとプラットフォームの開発は、Googleの公共支援グループGoogle.orgがになっております。
公共機関のサイトですが、使い勝手◎と評判。
フードシェアリングサービスは海外にも沢山あるのです。
フランスの食品ロスへの取り組み
スーパーでの食料廃棄を法律で禁止
フランスでは、2016年2月から「食品廃棄禁止法」という法律が施行されています。
廃棄されるはずだった食品はフードバンク(品質に問題がない食品を生活困窮者などに配給するシステム)などの援助機関に回され、必要とする人々に配られます。
これによって、毎年数百万人に無料の食事を提供できるようになると想定されています。
また、大型のスーパーマーケット(400㎡以上)が、売れ残りや賞味期限切れの食品を廃棄することを禁止し、廃棄量に合わせて最高7万5000ユーロ(約975万円)の罰金が科されています。
これまでにない大規模な施作として、世界中からも大注目です。
デンマークの食品ロスへの取り組み
賞味期限切れ食品の専門スーパー
賞味期限切れ、又は包装に傷や汚れのある食品の専門スーパー「We Food(ウィー・フード)」が、デンマークのコペンハーゲンに2016年2月22日にオープンしました。
ウィー・フードは地元の慈善団体とNGO団体が共同で運営する非営利事業で、食品廃棄量の削減を目的としています。
スタッフは全てボランティアで、利益は飢餓に苦しむ国への支援事業に使われております。
以上、いろんな食品ロス対策をまとめてみました。
どんどん新しい対策が発表されるホットな話題です。
引き続き、記事を更新していきますので、お楽しみに(^^)/
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またねっ!
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