ちょっと変わったオリジナル商品が光る「業務スーパー」
近くにありますか?
業務用っぽい店舗名ですが、主に一般の方向けのスーパーです。
インスタなどのSNSでは、消費者の商品レビュー投稿で日々盛り上がっております。
低価格でおいしいオリジナル商品が多い♪
ちょっと調理すれば出来立てを味わえる、半調理の冷凍食品が多い♪♪♪
そんな印象です。
業務スーパーは、近年の売上高が継続成長。
のりのりな会社。
今回はそんな業務スーパーの本部、株式会社神戸物産について診ていきます。
神戸物産ってどんな企業?
ビジネスモデル
業務スーパーは全国約1,000店舗ほど。
でも実際に神戸物産が店舗運営しているは、たった3店舗。
神戸物産は、店舗をほとんど持っていません。
3店舗以外がフランチャイズ契約の加盟店です。
(ローソンやファミリーマートのイメージ)
加盟店は、神戸物産から、商品供給、ブランド力、店舗指導という特権を受けます。
その対価として、神戸物産に「売上げの1%を支払う」というロイヤリティを支払います。
よって、株式会社神戸物産の収入源は、小売業というよりは、オリジナル商品を共有するメーカー機能、店舗コンサル機能がメインとも考えられます。
これはワークマンに似てますね(´▽`)
ワークマンの企業分析をした記事はこちら↓
≫ワークマンってどんな企業?声のする方に進化し続け、成長が止まらない~
商品
神戸物産の強みは「商品力」
低価格でおいしいオリジナル商品。
それに尽きます。
<おいしい>
唯一無二なおいしい商品を実現するために資本力をど~~~んと投下。
国内に25個の自社工場があり、オリジナル商品をつくっております。
(画像:神戸物産公式HP)
世界に350以上の協力工場を持ち、正解の本物を直輸入しております。
(画像:神戸物産公式HP)
こだわり抜いた商品を、国内でオリジナルで作る。
こだわり抜いた商品を、海外の協力工場と一緒になって作って直接輸入する。
ここに資本を投下することで、唯一無二の美味しい商品を店頭に並べております。
<低価格>
おいしいのに安いよね~。
この割安感、消費者にはたまりません。
低価格は企業努力があっての実現。
低価格を実現するために、まずは自社商品の強化。
間に別企業を介さないことで、価格を抑えます。
また海外からの輸入ということで、物流コストが重くのしかかるのですが、物流過程を工夫することで、コスト削減を強化。
あと、ちょっとおもしろい戦略が「常温商品」「冷凍商品」をメインとしているところ。
常温品、冷凍品は廃棄ロスしにくいので、それによりコスト削減を実現しております。
具体的な商品についてのレビューはこちらの記事にまとめました↓
≫5年ぶりに業務スーパー行ったら欲しいものがあり過ぎて買い切れなかった【おすすめ購入品をレビュー】
デジタル戦略
業務スーパーの公式サイトはあります。
公式サイトにておすすめの食べ方などを紹介しております。
(画像:業務スーパー公式HP)
しかし、SNS上で話題沸騰の企業にしては珍しく、力を入れているデジタル戦略がありません。
ネットスーパー、SNS公式アカウントなどなし。
最近の取組として、自社のオリジナル電子マネーが使えるアプリをはじめました。
2022年1月現在は関西の2店舗でしか使えないのでトライアル中だと思われます。
これはデジタル戦略というより、徹底した商品の低価格を実現するためのコスト削減を目的としたものと個人的には考えております。
というのも、キャッシュレス決済は、消費者には便利ですが、お店→キャッシュレス会社に支払う手数料が実は高いのです。
食品スーパーで低価格を実現するためには、この手数料は痛手。
しかし、世間はキャッシュレス化。
私もお支払はほぼキャッシュレス(´▽`)
自社オリジナルの電子マネーは手数料が安くすみますので、手数料を抑えるためのトライアルかなと思っております。
神戸物産の売上推移
安くて美味しいオリジナル商品を徹底して追及する。
これにより消費者にも支持されて、店舗数を着々と伸ばしております。
(画像出所:神戸物産公式HPより)
またそれに伴って、売上高の伸びも順調(^^)
(画像出所:神戸物産公式HPより)
今後、さらに店舗数は拡大予定です。
神戸物産の収入源は?
神戸物産の事業は、ほぼ業務スーパーと考えてしまって良いです。
ちょこっとだけ外食事業や、惣菜事業、エコなエネルギー事業にも取り組んでおりますが、98%の収入源は業務スーパーです。
そして業務スーパーの収入源の内訳は以下のようになっていると思われます。
1位:加盟店への商品供給
2位:加盟店からのロイヤリティ収入
※実際の数字は確認できなかったのであくまで想定
業務スーパー→加盟店への商品の販売と、売上に伴う1%の加盟店→業務スーパーロイヤリティ収入が大きな収入源となっているはずです。
神戸物産は2022年度の目標として、業務スーパー店舗数の拡大(2022年度60店増)を掲げております。
これは、店舗数が増えれば売上が上がる神戸物産のビジネスモデルにとっては、収入源を大きく増やす成長の源となります。
神戸物産を取り巻く環境
向かい風としては、コロナやロシアウクライナ問題によって、世界的に不安定な状態での原材料高騰、物流費高騰があります。
強みの低価格で美味しい商品。
原材料、物流費が高騰してる中で、どこまでこの割安感を実現できるかがポイントです。
追い風としては、共働き世帯の増加、在宅時間の増加があげられます。
得意分野は、家でちょっと加工すれば出来立てを食べられる日持ちする冷凍食品。
共働きによる時短料理が求められる中で、まさにベストマーッチ(*☻-☻*)
また、在宅時間が増えている中で、自宅料理の回数が増えてますが、ちちょいとできて、家で出来立てを食べられるのは魅力的です。
業務スーパーの今後のポイント
今後のポイントは以下2点と考えてます。
- おいしく割安なオリジナル商品を作り続けられるか?
- 店舗数の拡大による売上成長以外の成長戦略を立てられるか?
業務スーパーのオリジナル商品は、現在のニーズにマッチ。
消費者からは大人気。
求められてます。
しかし、世界的に不安定な中、割安な商品を作るのはなかなかハードルが上がってきます。
どのように工夫していくか、注目ポイントです。
また、店舗数の拡大は、これからの日本の少子高齢化の中、頭打ちになってきます。
現在の業務スーパーのビジネスモデルは、店舗数拡大ないと成長は見込めません。
店舗数拡大以外にどのような成長戦略をとっていくか、楽しみです。
今後の業務スーパーの動き、注目していきます(≧∇≦)
それでは、この辺で。
まったねー!
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