アンゾフの成長マトリックスとは、経営学者イゴール・アンゾフが、企業を成長させる戦略について
「製品が既存か新規か」「市場が既存か新規か」
の二軸で分けた四つの象限で説明したものです。
アンゾフは言います。
「四つの象限では、それぞれ成長戦略がある。」
アンゾフが言うそれぞれの成長戦略を、英会話学校の例で考えていきましょう。
社会人をメインターゲットにしている英会話学校と想定しましょう。
お客さんの社会人は、仕事帰り、または休日にレッスンに参加します。
通う目的は、
海外で働きたいため、仕事で海外部門に異動したいため、実際に実務で使用していため
外国で仕事をしたい、海外に関わった仕事がしたい、という方が多いようです。
さてさて、アンゾフの四つの象限で、英会話学校は、どんな成長戦略がとれるでしょう。
市場浸透戦略
一般顧客をロイヤルカスタマーへとかえることを目指す超ファンに変身大作戦です。
ロイヤルカスタマー、超ファンになってもらうために、既存のビジネスをどう活かすかを考えます。
ビジネスマン向けの英会話学校の場合、既に通っている生徒に対して、英会話のレッスンの頻度を増やすことができれば成功です。
具体的には、
通常週1回のレッスンで、優秀な生徒に対して、追加レッスンを半額で受けれるチケットをプレゼント。
結構お得なチケットなので、本気で英語を上達させたい優秀な生徒は、週2回、お得に参加します。
新製品開発戦略
新しい製品を、既存の顧客へ投入することで成長する戦略です。
既存の製品に機能を加えたり、まったく新しい製品を開発したりしますが、あくまで既存顧客をターゲットにします。
ビジネスマン向けの英会話学校の場合、既に通っている生徒に対して、既存レッスン以外で何かを購入してもらえれば成功です。
具体的には、
レッスン以外で、先生たちとお酒が飲める国際パーティーを開催。参加費を徴収する。
会話のレッスン以外に、ビジネス英語メールのメール講座を開設する。
海外で働きたい生徒に対して、海外の仕事を斡旋し、手数料をもらう。
というような例が挙げられます。
新市場開拓戦略
既存の製品を、新しい顧客へと広げることで成長するる戦略です。
ビジネスマン向けの英会話学校の場合、既存のビジネスマンではなく、違う誰かに、現レッスンを売ることができたら成功です。
具体的には、
学生向けビジネス英会話講座を開設し、社会人になる前の準備講座という位置づけ。
社会人講座への誘導も兼ねます。
多角化戦略
製品・市場ともに、現在の事業とは関連しない、新しい分野へと進出して成長する戦略となります。
成功すれば、事業の幅をぐーんと広げることができ、強い企業へと成長します。
しかし、新しいこと尽くしのため、失敗する確率も高く、ハイリスクになります。
ビジネスマン向けの英会話学校の場合、新しい顧客に、新しいサービスが提供できたら成功です。
具体的には訪日外国人向けに、日本の観光スポット、歴史、マナー等、日本滞在を楽しめるレッスンを実施する例が挙げられます。
アンゾフは多角化戦略についてはさらに4つに分類しております。
・水平型多角化:同じ分野で事業を広げる
・垂直型多角化:製造の上流もしくは販売という下流へと事業を広げる
・集中型多角化:現状の製品と近い製品によって新しい市場へと進出する
・集成型多角化(コングロマリット型多角化):新しい製品を、新しい市場に導入していく
まとめ
まとめるとこんな感じです。
事業を成長させたいときのヒントになりますね!
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