今回は顧客視点のマーケティングをしていくうえで重要な「ペルソナ」についてまとめます。
ペルソナとは?
ペルソナとは、自社の製品・サービスをよく使ってくれる理想の顧客モデルです。
顧客の中で、最も重要な人物のモデルとなります。
ペルソナは理想の顧客そのものではありません。
一人の顧客が全ての理想的な条件を満たすことはありませんよね。
既存顧客の情報やインタビュー、調査データなどの実在する情報から、架空の理想の顧客モデルを描きます
これがペルソナです。
具体的に具体的に、実際の自社の製品・サービスを良く活用してくれる顧客の購買データ、アンケート、インタビューなどからモデルを作り上げていきます。
よくある顧客モデルを描く際に使われる項目としては、次のようなものがあります。
・年齢
・仕事
・1日の過ごし方
・今の目標
・情報端末との接し方 などなど
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ペルソナをつくる目的は?
ペルソナをつくる大きな目的は、以下2点です。
・顧客視点で製品、サービスを提供できる
・社内での顧客の共通認識となる
商品開発、 マーケティングには、年齢、育った環境が違う様々な従業員が関わります。
従業員の考え方はそれぞれ。
当然、自社製品、サービスの顧客イメージはばらばらになります。
顧客モデルがばらばらな状態では、商品開発、マーケティングにおいて、何が正しいか判断できません。
顧客に対するサービスなのに、社内の発言力が強い人の考えで物事がすすんでしまうのです。
こんなとき、自社の顧客モデルであるペルソナが出来上がっていると、ペルソナが喜ぶことが◎と判断できますね!
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ペルソナをつくってみよう
ペルソナを作成する際、以下3つのステップがあります。
①ペルソナに関する情報を集める
自社の製品、サービスをこよなく愛してくれる常連さん、ファンのお客様の情報収集を行います。
アンケートやインタビューを実施してみたり、購買データがある場合は顧客の絞り込みに使えます。
※重要ポイント!
思い込みでペルソナをつくってはいけません。
自社製品を良く購入してくれる顧客から得られたアンケート、インタビュー、購買データなどの実際の情報を集めることが重要です。
②集めた情報をまとめる
最初の手順①で集められた情報をまとめていきます。
同じような情報、根拠が同じものをまとめていき、情報をすっきりしていきましょう。
※重要ポイント!
アンケートなどで得られた情報で、顧客の解答そのものではなく、その解答をした理由に着目することです。
大量データを、顧客の理想モデル1人にまとめるのは結構骨が折れます。
重要でない情報は、思い切って切り捨てましょう。
③ペルソナを物語風に仕上げる
まとめられ情報をもとに、ストーリーを作っていきます。
ペルソナの1日の流れ、顧客モデルを文章、イラスト、写真で表現していきましょう。
※重要ポイント!
従業員がイメージしやすいように物語をつくりましょう。
写真、イラスト、具体的な表現などを使います。
はい!できあがり!! やったー♪
今までの流れを具体的な事例でみていきましょう。
<事例>
STP分析の記事で使用した事例、背の高いポチのぬいぐるみをここでも使っていきます。
(STP分析の記事はこちら→STP分析で動物グッズのマーケティング戦略を考える)
年代、性別ごとにアンケート調査を行ってみました(仮定の話です)。
すると10代で自分がなりたい理想の体型の動物を肌身離さず持っていると、理想の体型に近づくという噂が広まっており、理想の体型グッズが流行していることが分かりました。
常に理想の体型グッズをもっていると、常に意識できるということから、意識面のサポートという背景があるようです。
さらに、セグメント別には10代男性が身長を伸ばしたいというニーズがあることが分かりました。
自社の背の高いポチのぬいぐるみは、10代男性にニーズがありそうなので、10代男性をターゲットに決めました。
と、ここまでは、STP分析の事例の内容です。
今回は自社の背の高いポチのぬいぐるみを10代男性にむけて販売するにあたり、10代男性のペルソナを作成していきます。
①ペルソナに関する情報を集める
今回アンケートをとった10代男性で、背の高いかっこいいぬいぐるみがほしいと応えた人100人に、アンケートに協力して頂くモニターになってもらいました。
サンプルの簡易的なぬいぐるみを作成しプレゼント。
その1か月後に、アンケートに回答してもらいました。
アンケートの内容は、ペルソナ作成で必要になる項目です。
・年齢
・仕事
・1日の過ごし方
・背の高いポチのぬいぐるみについて
・今の目標
・情報端末との接し方 などなど
②集めた情報をまとめる
98人のアンケート回答が集まりました。
まずまずの回収率です。
さて、沢山の情報になりました。
このままでは、理想の人物像が見えてこないので、同じような解答をまとめていきます。
その際、アンケートの回答をそのままうのみにするのではなく、
なぜこの回答をしたのか?
根拠に注目して、まとめていきました。
そして多かった回答を絞り込んでいきました。
③ペルソナを物語風に仕上げる
準備は整いました!
まとめて絞り込んだ情報をもとに、理想の顧客モデル「ペルソナ」をいよいよ作成していきます。
社長も、部長も、入社2年目も、みんながイメージしやすいように、具体的な言葉で物語風に仕上げていきます。
<ペルソナ>
鈴木ひろき
15歳
高校1年生
父、母、妹(中学2年)、の4人家族
部活はバスケ部
運動は全般得意
ロックな音楽を聴くことが趣味
身長175㎝
現在、成長期。
このままどんどん身長を伸ばして、バスケでもっともっと活躍したいと日々考えている。
友人とのやり取りはスマホアプリのLINEがメイン。
インスタグラムで自分のお気に入りの持ち物などをアップして、情報発信もよくする。
友人の間で、理想の体型お動物グッズが流行っており、よくインスタグラムでアップされるのでチェックしていた。
鈴木ひろきは、背の高いポチのぬいぐるみを気に入って、毎日身に着けている。
3㎝という大きさが、制服の胸ポケットに入るのでちょうどよい。
かっこいい男らしい色彩、素材も気に入っている。
常に身に着けているので、身長が高くなることへと自然と意識がいき、よく食べるようになった。
そのおかげか、この間の身体測定で2センチ身長が伸び、とてもうれしくなって、インスタグラムにアップした。
友人も欲しいといっている。
バスケ部内で流行りそう。
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まとめ
ペルソナは実際に存在する人物像をリアルにイメージして作成していますので、顧客の環境、ニーズも常に変化します。
顧客のニーズ、行動に変化はないか、定期的にブラッシュアップしていく必要があります。
顧客ニーズを把握して、それを基に、ブレのない様々な戦略をとっていくことが重要です。
そんな顧客視点で物事を考える際、「ペルソナ」はとても重要です。
ぜひ自社のペルソナを作成してみましょう!
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