※2018年9月22日更新
ESG投資についてまとめてみます。
ESG投資とは
ESGは
環境(Environment)
社会(Social)
ガバナンス(Governance)
の英語の頭文字を合わせた言葉です。
投資するための企業価値を判断する材料に、これまでは有形資産が使われてきました。
ここでいう有形資産は、例えば、利益、売上、工場、キャッシュなどなど、実績からなる定量的なものをいっています。
ここ最近、世界では、企業価値の判断材料として、無形資産が重要視されています。
ここでいう無形資産とは、技術、ブラン医ド、繋がり、価値観、ファンなどの期待感からなる非定量的なものです。
この定量できない価値への投資のひとつにESG投資があります。
ESGに関する要素はさまざまですが、例えば以下が挙げられます。
環境(Environment):事業活動での二酸化炭素削減、環境ビジネスの展開、環境汚染の回避
社会(Social):人材のダイバーシティ推進、従業員の健康管理、
ガバナンス(Governance):公正な競争、法令遵守、積極的な情報開示
ESG投資はヨーロッパでは一般的な概念です。
世界のESG投資額は2,500兆円を超えたとの調査もあります。
日本では最近話題に上がっており、投資額は伸びております。
2017年に約136兆円となり、2016年の2.4倍にぐんっと右肩上がりです。
(日本サステナブル投資フォーラム調査より)
利益などの財務諸表が過去の成績を示すのに対して、ESGに優れた企業は社会の発展に貢献することができ、将来の持続的に成長するという将来性を評価している考えが根底にあります。
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日本政府、公的機関のESG投資の動き
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、2017年7月にESG指数を選定しました。
この指数の構成銘柄は、選定直後、株価上昇する銘柄が数多く確認できました。
ESG投資の重要度、今後どのくらい上昇するか楽しみです。
また、2018年5月9日の日本経済新聞で、経済産業省が、ESG投資に関心の高い投資家に、環境・社会・企業統治を重視している企業を紹介する制度を、2018年度内につくることを発表しました。
これはESG投資が進んでいるヨーロッパに対応するためのようです。
ロゴマークを作成し、該当企業には決算書などに記載できるようにしようとしています。
また、2018年8月に、日本により多くの投資を呼び込む方法を考える有識者会議の初会合を実施しております。
環境技術に強みを持つ日本企業情報を投資家にオープンにしていくのが目的です。
そのためにはどんな情報が必要か?
有識者で話し合っていく会議です。
エーザイ企業年金基金が、2018年中にも、ESG投資を始めようとしています。
企業年金の参入で、日本株式市場でもESG投資が加速していくことでしょう。
企業のESG投資の動き
企業はESG情報を充実させようとしております。
またESG情報とともにリスク情報の充実にも動きがあります。
リスク情報とは、自社にどのようなリスクがあり、それに対してどのように備えているか?という情報です。
これは投資家が投資を判断する際、重要になってくるため、ESG情報があっても、リスク情報がないと投資判断できないためです。
リスクを開示して、その対応策に取り組む姿勢が確認できれば、投資家は評価するようです。
<塩野義製薬>
社長交代をリスクと考え、対策をしっかり開示している企業です。
凄腕社長の交代に備え、社長自ら考え方を教え込む塾を開催。
次期社長に備えた準備をしっかりしていることを開示することで、投資家が評価します。
今後、投資家が、ESGが素晴らしい企業を評価できるようになれば、さらに浸透していきそうですね!
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