マーケティング用語として時々現れる”CRM”
CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)についてまとめます。
CRMの定義
CRMとは…
お客様の満足度を高め、長期間、お客様との関係を維持することで、そのお客様が生涯の企業に与えてくれる利益(LTV)を最大化すること。
※LTV:生涯顧客価値(円)=年間取引金額×収益率×継続年数
LTVとは、1人1人のお客様が、長期にわたって、その企業に支払った購入金額から、その商品原価やそのお客様を獲得・維持するための費用を差し引いた利益額のこと。
CRMのねらい
企業の商品・サービスを利用してくれている顧客を維持することはとっても重要。
なぜなら…
・新規に顧客を獲得することは、既存顧客維持よりはるかに高コスト。
・一度離れた顧客を再び呼び戻すのは、離反しないように満足させるよりはるかに高コスト。
・新商品は、新規顧客に販売するよりも、既存顧客に販売するほうが簡単。
・すべての顧客が同じように利益をもたらしてくれるわけではなく、収益性の高い顧客、低い顧客が存在する。
よって、収益性を考えると、既存顧客を大事にすることはとても理にかなっているのです。
CRMをアクションする際、そのアクションは以下3点に分類できます。
・将来優良顧客になる予備軍を発見し、顧客にする
・顧客一人当たりの売上高を向上させる
・優良顧客の離反を防止する
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CRMの本質
POSデータなどの販売データからでは顧客ニーズがあってそれに応えられていない販売ロスは発見できません。
アンケートやデータ、インタビューなどから顧客を具体的にイメージし、顧客ニーズと商品・情報の最適化を行うことがCRMの本質です。
マーケティングの投資対効果を最大限にするために、どのようなお客様に、何を、いつ、どのようにアピールしていくか?
CRMの本質は、マーケティングに関わる投資を最適化することでコスト削減を行い、同時に顧客との関係を強化し、収益を増大する総合的訳戦略になります。
CRMの留意点
①コストを考慮する
長い間、顧客維持をしていても、販促費がかかり過ぎて、利益が出ていない!なんてことも…
CRMは投資対効果を最大化することなので、収益性を常に意識。
顧客とのコミュニケーションでどれだけコストがかかり、その結果どれだけ利益が上がったのか。
継続的に、数字を追いかける必要があります。
②生涯顧客価値を計算する
CRMは企業にとっての顧客の生涯価値を最大化する戦略。
したがって、CRMの導入にあたっては、具体的な目標数値が必要です。
例えば…
このお弁当屋さんで買い物するお客様は平均4年間継続して利用している。
4年間の利益は8万円ですが、これを10万円までに引き上げる必要があるね、とか。
③CRMに向いてるサービス・商品か?
企業と顧客が長期間継続したほうが、双方にとってメリットがあるサービス・商品を提供している企業は、CRM導入に適しております。
例えば、クレジットカード、保険。
また、資本力があり、大勢に対してサービスができる企業より、資本力に限りがあり、少人数を長期間ターゲットにしていく企業のほうがCRMの考え方はぴたりと決まります。
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CRMの具体的実行内容
・関係維持を続けたいターゲットを決める
利益率と、継続性を軸にとったマトリックスに、顧客を分布します。
利益率と継続性マトリックスと顧客の分布
よってCRMのアクションは、このマトリックスで説明すると以下になります。
③(継続性はないけど、利益率は高い顧客)は、長期関係を継続できる仕組みにより④(利益率、継続性が高い顧客)に育てる
②(継続性はあるけど、利益率は低い顧客)は、利益率の高いサービスを提供することで④(利益率、継続性が高い顧客)に育てる
④(継続性、利益率ともに高い顧客)は離反しないように維持するサービスを提供する
前述したCRMで行いたいアクションを再度確認しましょう。
・将来優良顧客になる予備軍を発見し、顧客にする(③→④、②→④)
・顧客一人当たりの売上高を向上させる(③→④、②→④)
・優良顧客の離反を防止する(④)
・顧客カテゴリーマネジメントを行う
顧客をカテゴリーに分類し、そのグループに最も喜ばれるようなアクションをしていきます。
顧客をカテゴリーに分類するには、次のような切り口が例になります。
◆定性・属性
総購入金額、世帯構成、店舗、購入商品の部門・単品・メーカー・ブランド
住居地域、年代、プロモーション反応率、職業、年収
◆ライフスタイル
健康志向、安全志向、おしゃれ、趣味、快適生活思考、便利追及度、スポーツ、旅行、ペット、園芸、料理づくり、お酒、喫煙
◆生活シーン
出産、育児、入園、入学、卒業、就職、結婚、季節行事、地域行事、誕生日など
③販促の絞り込み
必要な販促活動に絞り込む
CRMを成功させるためのポイント
①全社的な意志決定
全社員、店頭のパートさんまで落とし込む
②顧客を差別化することに躊躇しない
③分かりやすさ
顧客にはシンプルに分かりやすく伝えていく
いかがでしたか?
CRMという概念、ぴったりくる企業も多いのではないでしょうか?
活用していきましょう♪
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