ミールキットのオイシックス~時代のニーズを形にする企業~

ミールキットのオイシックス~時代のニーズを形にする企業~

※2018年11月8日更新

ミールキットって使ったことありますか?

ミールキットとは、食事(meal)を調理するのに必要な材料一式(kit)がセットされたものです。

そのままの素材+調味料のもの。

カットされた野菜や肉+調味料のもの。

など、料理の手間レベルは様々ですが、献立を考える手間、素材をそろえる手間を省いて、時短料理ができるのは共通の特徴です。

ミールキットの需要は、共働き世帯が増えるにあたりぐんぐん伸びております。

そんなミールキット市場の中でも、国内で成功しているのがオイシックスです。

今回は注目企業オイシックスについて診ていきましょう。

スポンサーリンク

オイシックスってどんな会社?

会社名: オイシックスドット大地株式会社
売上高: 39,987 百万円
営業利益額: 891 百万円
経常利益額: 937 百万円
純利益額: 237 百万円
従業員数: 677 人
従業員平均年齢: 39 才
従業員平均給与額: 562 万円
払込資本金額: 6,533 百万円
発行済株式数: 16,551,178 株
(平成30年3月期決算時)

売上規模は約400億円、売上高総利益率は46%あります。

商品そのものの収益性はとても高いです。

資金面の安全性は高く、売上高、資本金、経常利益率ともに成長しております。

まさに今、ノリにのっている企業といって良いですね!

事業内容はミールキットの宅配販売になります。

ターゲットは、忙しい共働き、30~40代女性。

そんなターゲット顧客はコースを選んで購入するのですが、ラインナップは以下の通り。

・シェフ:人気シェフ監修、レストランみたいな食事ができあがり♪
・デイリー:大人ごのみのメニュー
・キッズ:子供がいる家族が喜ぶメニュー

2,3人用1,200円~1,500円がボリュームゾーン。

2品を20分(主菜+副菜)で作れるキットになっております。

定番4~5種類+週替わりメニューで構成されています。

販売チャネルはほぼほぼ通販。

自社EC9割になります。

プラスして、アマゾンフレッシュの通販、クイーンズ伊勢丹の店頭でも購入できます。

特徴は以下です。

・有機栽培を使用、5種以上の野菜、添加物なし
→安全安心!健康を気にする方には必須の項目です。
・どんな商品がイメージしやすい商品名
→買いやすい!分かりやすい!
・発注受けてから農家で買うのでロスなしの仕組み(サブスクリプション)
→収益性の高さはここも要因のひとつ
(サブスクリプションモデルの説明はこちら)

そして強みは顧客の声を商品に活かせる仕組みが徹底されていることです。

アンケートを取りまくり&リニューアル
・メール、ウェブ、電話、対面でヒアリング
・毎週月・水曜に社内施策会
→顧客によりそう商品開発
業績の良い企業の条件であるお客さんの声を活かしてPDCAを早く回すことが徹底されている印象を受けます。

自然派食品宅配のナンバーワン!

他の企業との共創も活発です。
・40年の歴史を持る有機・無農薬食材の会員制宅配事業、㈱大地を経営統合
・会員制食品宅配事業で、30年の歴史を持つらでぃっしゅぼーや㈱を子会社化

今後ますますの発展が予想できますね。

そんなオイシックスが目指す姿は…

「これからの食卓、これからの畑」

より多くの人が、よい食生活を楽しめる サービスを提供。

よい食を作る人が、報われ、誇りを持てる 仕組みを構築。

食べる人と作る人とを繋ぐ方法をつねに進化させ、 持続可能な社会を実現する。

食に関する社会課題を、ビジネスの手法で解決します。

まさに食育を事業化している企業といってよいでしょう♪

(食育に関する記事はこちら)

以上をまとめまして、オイシックスを人に例えるとこんな感じになります。

高付加価値食品をメインに扱い、ECを活用した食品宅配市場におけるトップ・ブランドとして、日本のミールキット業界をけん引してくれています。

・オイシックスHP

オイシックスを取り巻く環境

近年の社会動向の変化としては、共働き世帯の増加が挙げられます。

(出所:平成29年版 男女共同参画白書 内閣府)

これに伴い、食事の準備にかける時間、食事準備担当者の変化から、簡単にできる惣菜、加工野菜の需要が伸びています。

中食の伸び。

(出所:加工・業務用野菜をめぐる状況 平成30年3月 農林水産省)

カット野菜やキット野菜の伸び。

(出所:加工・業務用野菜をめぐる状況 平成30年3月 農林水産省)

今後も、食の簡便化の傾向は続くと考えられる中、加工用需要へのシフトが想像できますね。

(出所:加工・業務用野菜をめぐる状況 平成30年3月 農林水産省)

競合の動向

オイシックスを取り巻く、他のミールキットを扱っている企業を確認していきます。

それぞれ特色を出して、自社路線を確立しようと奮闘しております。

<セブン>

ターゲット:働く単身女性

ボリュームゾーン:1人前550円、2人前1,000円

2品で20分(主菜+副菜)

セブンイレブンで受け取れるというのが差別化ポイント。

5割がセブンイレブン店頭で受け取っているようです。

商品には以下の特徴があります。

・保存料、合成着色料使っていない

・スケールメリットあり

・1日に必要な野菜が摂取できる。

健康路線はオイシックスと同じですね。

<よしけい>

ターゲット:40~50代女性

1975年からの老舗企業です。

ボリュームゾーン:2人前で1週間5,000円~7,000円

最近は1人前も取り扱い始めました。

定番は35分で調理できるよう設定されています。

少しじっくり調理する人向きです。

自社配送(フランチャイズ)をしているのが大きな特徴です。

自社配送なので、配送員が顧客の声を生に聞け、それが大きな強みポイントとなっています。

・よしけいHP

<イオンリテール>

こちらはスーパーマーケットの店頭販売が中心です。

ターゲット:30~40代働く女性

ボリュームゾーン:2人前500~880円

・10~15分がメイン、長くて20分

・5種類以上の野菜を使う

・6アイテムスタート、目標50アイテム

・青果担当がリーダー。

・献立に困っている人向きなので、もやしとカット野菜の間の青果売場においている。

スーパーマーケットには野菜そのものは販売しております(当たり前ですが…)。

ミールキットとして大きな特徴を出すために、調理済みで、かつ材料をそろえるのが大変なレシピがメイン。

5種類以上の野菜を使っているのはそのためです。

そのため時短に重きを置いています。

<ローソン>

・30~40代働く女性

・10分調理、時間にポイントをおいている

・2~3人前、700円~1000円

・アイテム数10

<アマゾン>

・30~40代働く女性

・2~3人前、800円~1,200円

・30アイテム

・独自性を打ち出せるPBのようなもの。

<サミット>

惣菜大プロジェクトとして実施。

部門をまたいだ横串の商品開発をして挑んでおります。

1パック298円のレンジでチンする味付け肉などもあります。

<ブルーエプロン>

海外、とくにアメリカではミールキットは日本よりも一般的です。

ブルーエプロンはアメリカのミールキット業界を引っ張ています。

配達メインで、1週間分まとめて材料が届きます。

差別化ポイントは品揃えがミールキットにとどまらないところです。

ワインな、調理器具セットなど、関連販売をしております。

ケーキ専門コース、スムージー専門コース、ハイプロテインコースなど、専門的なものも豊富。

料理のスキルアップを目的として購入されるかたも多いようです。

<クローガー>
もう一つ海外の企業をとりあげます。

大きなスーパーマーケットの企業です。

リアル店舗がメインなので、基本店頭で購入します。

・安価、時短、手間が掛からない(ノーチョップ)、使いたい日に買える

・ミールキットの購入額の75%は作業工程が1~2のみのミールキット製品

・少人数セットがうれる(2人前は約8割)

日本と同じ、店頭で販売しているのは時短がメインのようです。

まとめます。

・値段は店頭購入では1,000円以下、配達は1,000円以上が多い。

・特徴をどう打ち出すか?健康、商品のリニューアル、柔軟な対応、お客様の声の反映、値段、調理時間など。

・ロスを減らす方法も各社工夫している。
サブスクリプションモデル(オイシックス、予約から約1週間で配送、予約後に野菜を収穫の定期配送)
セブン、注文1日前→3日前に変更
真空パックで長持ち

・使いやすさの工夫もそれぞれ
手で開けられる袋:オイシックス、セブン
レシピ動画:よしけい
副菜あり:オイシックス、セブン、よしけい

スポンサーリンク

今後の注目ポイント

ミールキットは今後、共働きが増えるにつれ、さらに拡大していくと予想しています。

そんな中で通販型ミールキットの課題としては次のようなものが想定できます。
・毎日食べていると飽きが来る
・緊急の対応に融通がきかない。
・物足りない量だと使ってもらえない場合も…
・配送の場合は、配送効率が重要
・冷凍キットは素材が限定されてしまう。

これらの課題をどのようにクリアしていくか、注目ポイントです。

また成長市場であるがゆえに、追随企業もさまざまなビジネスモデルで現れることでしょう。

その中で、いかに付加価値をつけ、特色を出していくか。

オイシックスのこれからが楽しみです。

企業分析カテゴリの最新記事