ミールキットのオイシックス~時代のニーズを形にする企業~

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企業分析
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※2020年7月4日更新

ミールキットって使ったことありますか?

ミールキットとは、食事(meal)を調理するのに必要な材料一式(kit)がセットされたものです。

 

ミールキットのバリエーションは豊富。

・そのままの素材+調味料のもの

・カットされた野菜や肉+調味料のもの

など、料理の手間レベルは様々。

ですが、献立を考える手間、素材をそろえる手間を省いて、時短料理ができるのは共通の特徴です。

ミールキットの需要は、共働き世帯が増加とともにぐんぐんUP!

そんなミールキット市場の中でも、国内で成功しているのがオイシックスです。

今回は注目企業オイシックスについて診ていきましょう。  

 

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オイシックスってどんな会社?

 

会社名: オイシックス・ラ・大地株式会社
売上高: 71,040 百万円
営業利益額: 2,467 百万円
経常利益額: 1,825 百万円
純利益額: 790 百万円
従業員数: 670 人
従業員平均年齢: 39.4 才
従業員平均給与額: 562 万円
払込資本金額: 7,396 百万円
発行済株式数: 34,324,116 株
(2020年3月期決算時)

売上規模は約700億円、売上高総利益率は47%あります。

商品そのものの収益性はとても高いっ(≧▽≦)

 

資金面の安全性は◎。

売上高、資本金、経常利益率ともに成長しております。

まさに今、ノリにのっている企業といって良いですね!

 

2018年2月に食品宅配業のらでぃしゅぼーやを子会社化しています。

 

事業内容

事業内容はミールキットの宅配販売。

ターゲットは、忙しい共働き、30~40代女性。

そんなターゲット顧客は、以下から、コースを選んで購入します。

  • シェフ:人気シェフ監修、レストランみたいな食事ができあがり♪
  • デイリー:大人ごのみのメニュー
  • キッズ:子供がいる家族が喜ぶメニュー

2,3人用で、1,200円~1,500円がボリュームゾーン。

2品を、20分(主菜+副菜)で作れるキットになっております。

定番4~5種類+週替わりメニューで構成されています。

 

販売チャネル

販売チャネルは、ほぼほぼ通販。

自社ECが9割です。

プラスして、アマゾンフレッシュの通販、クイーンズ伊勢丹の店頭でも購入できます。

 

オイシックスの特徴

・有機栽培を使用、5種以上の野菜、添加物なし
→安全安心!健康を気にする方には必須の項目です。

・どんな商品がイメージしやすい商品名
→買いやすい!分かりやすい!

・発注受けてから農家で買うのでロスなしの仕組み。顧客とはサブスクリプションで定期販売。
→収益性の高さはここも要因のひとつ

 

サブスクリプションモデルの説明はこちら↓

・サブスクリプションモデルのメリット・デメリットと事例~実は身近にたくさんあるよ~

 

オイシックスのお試しセットを購入すると、注文完了の画面に、動画が張られています。

その動画を見ると…

「おためしセットのご注文は、収穫の合図」

(出所:オイシックスHPより)

お客様から注文がきてから、農家から購入していることが分かる文言です(*‘∀‘)

 

オイシックスの強み

そして強みは…

顧客の声を商品に活かせる仕組みが徹底されている

ここが本当にすごいポイント!

私がほめたたえたい、真似したいポイントです。

その方法とは…

・メール、ウェブ、電話、対面で顧客からヒアリング

・毎週月&水曜に社内試食会

→顧客からのヒアリングをもとに、本当に自社商品が顧客によりそう商品か?を社内で週2回も確認し、開発に活かしています。

 

業績の良い企業の条件であるお客さんの声を活かしてPDCAを早く回すことが徹底されている印象を受けます。

自然派食品宅配のナンバーワン!といって良いでしょう。

 

他の企業との共創

他の企業との共創も活発です。

  • 40年の歴史を持る有機・無農薬食材の会員制宅配事業、㈱大地を経営統合
  • 会員制食品宅配事業で、30年の歴史を持つ、らでぃっしゅぼーや㈱を子会社化

今後ますますの発展が予想できますね。

 

オイシックスが目指す姿

そんなオイシックスが目指す姿は…

「これからの食卓、これからの畑」

より多くの人が、よい食生活を楽しめる サービスを提供。

よい食を作る人が、報われ、誇りを持てる 仕組みを構築。

食べる人と作る人とを繋ぐ方法をつねに進化させ、 持続可能な社会を実現する。

食に関する社会課題を、ビジネスの手法で解決します。

まさに食育を事業化している企業といってよいでしょう♪

(食育に関する記事はこちら)

 

以上をまとめまして、オイシックスを人に例えるとこんな感じになります。

高付加価値食品をメインに扱い、ECを活用した食品宅配市場におけるトップ・ブランドとして、日本のミールキット業界をけん引してくれています。

・オイシックスHP

オイシックスを取り巻く環境

近年の社会動向の変化としては、共働き世帯の増加が挙げられます。

(出所:平成29年版 男女共同参画白書 内閣府)

 

これに伴い、食事の準備にかける時間、食事準備担当者の変化から、簡単にできる惣菜、加工野菜の需要が伸びています。

中食の伸び。

(出所:加工・業務用野菜をめぐる状況 平成30年3月 農林水産省)

 

カット野菜やキット野菜の伸び。

(出所:加工・業務用野菜をめぐる状況 平成30年3月 農林水産省)

 

今後も、食の簡便化の傾向は続くと考えられる中、加工用需要へのシフトが想像できますね。

(出所:加工・業務用野菜をめぐる状況 平成30年3月 農林水産省)

 

競合の動向

オイシックスを取り巻く、他のミールキットを扱っている企業を確認していきます。

それぞれ特色を出して、自社路線を確立しようと奮闘しております。

 

<セブン>

ターゲット:働く単身女性

ボリュームゾーン:1人前550円、2人前1,000円

2品で20分(主菜+副菜)

セブンイレブンで受け取れるというのが差別化ポイント。

5割がセブンイレブン店頭で受け取っているようです。

商品には以下の特徴があります。

  • 保存料、合成着色料使っていない
  • スケールメリットあり
  • 1日に必要な野菜が摂取できる。

健康路線はオイシックスと同じですね。

 

<よしけい>

ターゲット:40~50代女性

1975年からの老舗企業です。

ボリュームゾーン:2人前で1週間5,000円~7,000円

最近は1人前も取り扱い始めました。

定番は35分で調理できるよう設定されています。

少しじっくり調理する人向きです。

自社配送(フランチャイズ)をしているのが大きな特徴です。

自社配送なので、配送員が顧客の声を生に聞け、それが大きな強みポイントとなっています。

・よしけいHP

 

<イオンリテール>

こちらはスーパーマーケットの店頭販売が中心です。

ターゲット:30~40代働く女性

ボリュームゾーン:2人前500~880円

  • 10~15分がメイン、長くて20分
  • 5種類以上の野菜を使う
  • 6アイテムスタート、目標50アイテム
  • 青果担当がリーダー
  • 献立に困っている人向きなので、もやしとカット野菜の間の青果売場においている。

スーパーマーケットには野菜そのものは販売しております(当たり前ですが…)。

ミールキットとして大きな特徴を出すために、調理済みで、かつ材料をそろえるのが大変なレシピがメイン。

5種類以上の野菜を使っているのはそのためです。

そのため時短に重きを置いています。

 

<ローソン>

  • 30~40代働く女性
  • 10分調理、時間にポイントをおいている
  • 2~3人前、700円~1000円
  • アイテム数10

<アマゾン>

  • 30~40代働く女性
  • 2~3人前、800円~1,200円
  • 30アイテム
  • 独自性を打ち出せるPBのようなもの。

<サミット>

惣菜大プロジェクトとして実施。

部門をまたいだ横串の商品開発をして挑んでおります。

1パック298円のレンジでチンする味付け肉などもあります。

 

<ブルーエプロン>

海外、とくにアメリカではミールキットは日本よりも一般的です。

ブルーエプロンはアメリカのミールキット業界を引っ張ています。

配達メインで、1週間分まとめて材料が届きます。

差別化ポイントは品揃えがミールキットにとどまらないところです。

ワインな、調理器具セットなど、関連販売をしております。

ケーキ専門コース、スムージー専門コース、ハイプロテインコースなど、専門的なものも豊富。

料理のスキルアップを目的として購入されるかたも多いようです。

 

<クローガー>

もう一つ海外の企業をとりあげます。

大きなスーパーマーケットの企業です。

リアル店舗がメインなので、基本店頭で購入します。

  • 安価、時短、手間が掛からない(ノーチョップ)、使いたい日に買える
  • ミールキットの購入額の75%は作業工程が1~2のみのミールキット製品
  • 少人数セットがうれる(2人前は約8割)

日本と同じ、店頭で販売しているのは時短がメインのようです。

 

<競合のまとめ>

  • 値段は店頭購入では1,000円以下、配達は1,000円以上が多い。
  • 特徴をどう打ち出すか?健康、商品のリニューアル、柔軟な対応、お客様の声の反映、値段、調理時間など。
  • ロスを減らす方法も各社工夫している。
    サブスクリプションモデル(オイシックス、予約から約1週間で配送、予約後に野菜を収穫の定期配送)
    セブン、注文1日前→3日前に変更
    真空パックで長持ち
  • 使いやすさの工夫もそれぞれ
    手で開けられる袋:オイシックス、セブン
    レシピ動画:よしけい
    副菜あり:オイシックス、セブン、よしけい

今後の注目ポイント

ミールキットは今後、共働きが増えるにつれ、さらに拡大していくと予想しています。

そんな中で通販型ミールキットの課題としては次のようなものが想定できます。

  • 毎日食べていると飽きる
  • 緊急の対応に融通がきかない。
  • 物足りない量だと使ってもらえない場合も…
  • 配送の場合は、配送効率が重要
  • 冷凍キットは素材が限定されてしまう。

これらの課題をどのようにクリアしていくか、注目ポイントです。

また成長市場であるがゆえに、追随企業もさまざまなビジネスモデルで現れることでしょう。

その中で、いかに付加価値をつけ、特色を出していくか。

オイシックスのこれからが楽しみです。

 

オイシックスのリピート上手なマーケティングについの記事はこちら↓

・オイシックスはマーケティング上手!トライアルから、ついついリピート客になっちゃうポイントとは?

 

オイシックスのミールキットをレビューしてみました↓

・オイシックス(Oisix)のミールキットは料理上手への時短でもあった!評判のお試しセットでレビュー

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